“マツコロイド”生みの親、石黒教授を最高技術顧問に「テレノイド計画」が始動

人類を“孤独”から救え。
「マツコロイド」を生んだ石黒浩教授が最高技術顧問を務めるプロジェクト「テレノイド計画」が始動した。
NVCCはこのプロジェクトの会社化、設立資金の供給、社長の選任まで全面的なバックアップを行う。
本ブログでは同計画発表記者会見の舞台裏に迫る。

アンドロイドが人類を“孤独”から救う

遠隔操作型アンドロイド「テレノイド」は電話のように、人と人が遠隔のコミュニケーションをするための新しいデバイスだ。
その特徴は、人間としての必要最小限の見かけと動きの要素のみで作られていることだ。
対話に重要となる「目」を中心にして、顔の周辺に向かって徐々に簡略化されていくデザインになっている。
遠隔の操作者は簡単にテレノイドに乗り移って相手の話を聞きながら返事をしたり、感情表現をすることができる。

操作者が乗り移ったテレノイドと相対して会話すると、あたかも実際の人とその場で話しているように感じることができる。
さらにテレノイドを抱きかかえて会話すると、遠隔の話し相手とスキンシップを取っているような錯覚さえ覚えてしまう。

テレノイド デモ映像
テレノイドとの会話、抱擁 [動画] https://www.youtube.com/watch?v=fDlfem8KPcA (サイエンスライター森山和道氏 撮影)
これまで国内や海外(デンマーク、ドイツ、イタリアなど)の50箇所以上で、子供から高齢者まで幅広く実験が進められてきた。
効果が顕著だったのは「高齢者」と「認知症患者」。
日頃口数の少なかったお年寄りが、テレノイドを通じて介護職員と楽しく会話するように。
テレノイドとの別れを惜しみ、設定時間を超えて話し込んでしまうお年寄りも。
認知症患者の問題行動(BPSD)の症状が緩和することもあった。

研究者との連携、そして事業化の担い手探し

「株式会社テレノイド計画」が2015年7月1日に設立された。
テレノイド計画は、2015年2月に設立されたけいはんなATRファンドの一号案件となる。

記者会見の様子
新丸ビル「EGG JAPAN」で行われた記者会見には大手新聞社の記者が揃った

ファンド設立以来、NVCCではATRと連携し同研究所の技術シーズを厳選し事業化する試みを続けてきた。
事業化で最も苦戦するのがその会社の“経営者”探しだった。
「テレノイド計画」の社長を探す中で出会ったのが、こころみ社の神山社長だ。

神山社長は2013年にこころみ社を創業したベンチャー起業家。
高齢者支援のためのコミュニケーション・サービスを提供すべく起業、さまざまな試行錯誤を経て、電話を通じたサービスを見出し、その拡大に取り組んでいる。
その最中ではあるが、石黒浩教授の考えるテレノイドの将来像に賛同し、テレノイド計画の代表取締役に就任するに至った。

神山社長の発表
「人類の新しい友人を生み出す」テレノイド計画代表取締役神山氏

テレノイドの初期ターゲットは認知症患者や高齢者が想定されている。
記者会見にて、神山社長はその先、あらゆる人を対象とし、「人類の新しい友人を生み出す」事業としていくことを強調した。

テレノイドのデモ
テレノイド体験者の反応に盛り上がる関係者

けいはんなATRファンドでは今後も引き続き、ATRとの連携を深め、ライフイノベーションの創出に取り組んでいく。

テレノイド
株式会社テレノイド計画の関係者 左:最高技術顧問 石黒様 中央上:代表取締役 神山様 中央下:テレノイド 右:ヴイストン株式会社 代表取締役 大和様(製造を担当)

<株式会社テレノイド計画 概要>
最高技術顧問: 石黒浩(大阪大学教授、ATR石黒浩特別研究室長) ※就任予定
取締役:
代表取締役 神山 晃男((株)こころみ 代表取締役社長)
取締役 渡辺 雅人(NVCC(株))
取締役 中川 雅博 (NVCC(株) 取締役副会長)
監査役 坂野 寿和((株)ATR 事業開発室 担当部長)
設立: 2015年7月1日
URL: http://telenoid-planning.jp/

アオイゼミ石井社長のインタビュー動画が起業.tvに公開されました

中学生・高校生で習う勉強を動画で学べて、無料でライブ授業を学習できる「インターネット学習塾アオイゼミ」を運営する株式会社葵(弊社投資先)石井社長のインタビュー、「私がITの恩恵を受けていなかった塾業界を変える」が起業.tvの連載シリーズ「起業の決断」に公開されました。

アオイゼミ@起業.tv

インタビューの中では、投資以降のNVCCとの関わり方や石井社長から見たNVCCの特徴についてもご紹介いただいています。

参考URL
決死の覚悟の起業家、「私がITの恩恵を受けていなかった塾業界を変える」:アオイゼミ・石井塾長
http://kigyotv.jp/interview/アオイゼミ/

株式会社ボナックに投資

2013年12月、日本ベンチャーキャピタル株式会社(NVCC)は株式会社ボナックの第三者割当増資を引受けました。

核酸医薬品の新たな開発プラットフォームを目指す

当社は、有機合成ならびに核酸合成に関わる高い技術力を有し、主に医薬品分野での研究開発を行っています。

核酸を応用する医薬品の研究開発はすでに世界中のメガファーマが巨額の資金を投じて取り組んでいます。
従来研究が二本鎖構造のRNA(siRNA)を使用しているのに対して、当社は一本鎖構造のRNAを開発することに成功、医薬品開発を支える独自基盤「ボナック核酸プラットフォーム」の技術を確立しました。

ボナック核酸プラットフォームは、「高い物理化学的・生物学的安定性」「アニーリング工程(製造工程の一部)不要」などの優位性を有します。

ボナック核酸プラットフォームの優位性
遺伝子発現制御プラットフォーム比較 (ボナック核酸 vs siRNA)

今後は同プラットフォームを拡大するため、他社へのライセンス供与や共同開発にも取り組んでいく方針です。
昨年末には、住友化学との提携が発表されました。2014年秋から核酸医薬品原薬のGMP対応での製造を開始します。
(2013年11月16日の日本経済新聞、11月22日の化学工業日報にて報道)

特発性肺線維症(IPF)治療薬の開発へ

当社は今回調達した資金で、ボナック核酸プラットフォームを改良するための研究開発を進めます。
同時に、同プラットフォームを活用し、有効な治療薬が求められている特発性肺線維症(IPF)の治療薬の開発に着手します。

核酸医薬品の市場規模は現在数十億円規模ですが、2020年には5千億円まで拡大する見通しです。
NVCCとしても、当社への支援を通じて、同分野に貢献していきたいと考えています。

株式会社Warranteeに投資

2013年11月、日本ベンチャーキャピタル株式会社(NVCC)は株式会社Warranteeの第三者割当増資を引受けました。

保証書をクラウド化することで新たな顧客接点を創出

当社はスマートフォンアプリを通し、保証書の電子化サービスや今までにない保証サービスの提供など、
オープンサービスイノベーション時代におけるCRMサポートツールを提供しております。

各社アフターサポートのグローバルプラットフォームとして、
ユーザーとメーカーの新たなる関係性構築・維持に寄与します。

Warranteeサービス概要
画像ソース:http://www.warrantee.jp/#!service/cqzc

創業直後の投資

当社は2013年10月に設立されました。

創業前の庄野社長にはじめてお会いしたのは2013年9月、
その後、ビジネスモデルや事業計画についてさまざまな可能性を模索しながら、議論を尽くしました。

事業の可能性もさることながら、短期間での大きな進捗を実感し、庄野社長の今後のさらなる活躍を信じ、今回の投資に至りました。

投資後の経過

2013年12月 下剋上ピッチ(大阪市都市計画局主催)で優勝(大阪市サイトへのリンク
2014年1月 日本経済新聞に掲載(日経新聞サイトへのリンク

※株式会社Warranteeホームページ
http://www.warrantee.jp/

オンコリスバイオファーマ株式会社 上場記念特別連載(3/3)

12月6日、東証マザーズに上場を果たしたオンコリスバイオファーマ。
浦田泰生社長と、創業を後押ししたNVCC奥原主一が対談。
前回に続く上場までの舞台裏の話題から、浦田社長の生い立ち、事業にかける想いまで、両者とも身を乗り出して語り合った。

自己資金700万円
半年で底を尽く

奥原「最初、浦田社長の自己資金700万円、他に大学の先生などから集めた分を加えて3,000万円ぐらいで事業を始められたのですよね」

浦田「そうです。昼はオニギリ握って持っていって、極力お金を使わないように切り詰めた。
でも資金は半年ぐらいでなくなってしまって。設立の時だけでなく、資金繰りは常に苦しかったですよ。
社員に給与を払わなくちゃいけないので、銀行のカードローンを三行からそれぞれ限度額いっぱいまで借りていた時がありました。
そしたらある朝、家内がすごい剣幕で娘を連れて部屋にやってきたのです。
“銀行から何本も電話があった、いったいいくら借金しているの”って。
いやいや融資枠をもらっているだけだからとごまかして(笑)。
カードローンでやっと社員の給与分のお金を工面したのに、今度は会社の口座をそっくり都税事務所にから差し押さえられた時もあって、さすがに万事休すと思いましたね」

浦田社長と奥原

米国クリスマス休暇で
倒産の危機!?

~その後、同社は世界第12位の製薬メーカー、ブリストル・マイヤーズ・スクイブと総額290億円の大型ライセンス契約を締結した(詳しくは第一話)~

浦田「ブリストルと契約が決まった後も大変でした。実は、その時すでに口座には給料を払うお金すら残っていなかった。
でも12月13日に契約して、24日クリスマス休暇に入る前には最初のライセンスの振込があるはずなのでそのお金で給料を払おうと思っていました」

浦田「ところが、24日になっても振込がない。
アメリカに確認すると支店名を書き忘れる先方の手続きミスで送金がニューヨークの銀行で止まっていることがわかった。
それで、クリスマス休暇中の経理担当者に無理を言って再度振り込んでもらった。
よしこれで大丈夫だと思ったら、27日、28日と毎日確認するが送金がない。
また方々に問い合わせて確認すると、今度は国内の銀行には届いているが、多額の為替で手続きに時間がかかって出金できていないという。
とにかくなんとかお願いします、年内に出金できないとまた、口座は差押えられて、倒産してしまう。
無理言ってやっと口座に資金が振り込まれたのが12月30日。本当にギリギリでした」

浦田社長と奥原

プロギタリストから
薬学の道へ転身

奥原「お生まれは犬山で、ご実家は薬局を営まれているとか」

浦田「父親は85歳でまだ現役でお店に立っていますよ。
田舎の小さな店だから、湿布を出しただけで近所の人はありがたがって畑で採れた野菜なんかを持ってくる。
そんな親の働く姿をみて育ちました」

浦田「京都薬科大を卒業してから半年ぐらい音楽事務所に入ってプロのギターリストをしていました。
でも有名アーティストのツアーに同行して演奏しても給料が出たり、出なかったり。
これで食うのは厳しいなと、でも東京に出る実力もないし、ということで大学院に入り、薬学を本気で極めようと猛烈に勉強を始めました」

奥原「京都薬科大学大学院で酵素の研究をされていたのですよね。研究者の道も考えていたのですか」

浦田「そう、研究者になれるとばかり思っていたのですが急にポストがなくなったと言われて就職先探し。
小野薬品工業に面接にいったら”ヒゲを剃らずに来るとはいい度胸だ”と気に入ってもらい入社できました」

奥原「その後、JTに移られて約10年間勤務されて47才で起業。
JTにそのままいたほうが良かったと思ったこともありましたか」

浦田「起業してから眠れない夜は何度もありましたよ。
でも会社員のままでいても同じように苦しかっただろうなと、やりがい、生きがいがなく生きることも同じぐらい苦しいことだと思います。
世界中の人に役立つ薬を生み出せる喜び、これは何物にも代えられませんね」

~対談終了後、両者の今後のさらなる発展を祈念して固く握手を交わした~

浦田社長と奥原

オンコリスバイオファーマ株式会社 上場記念特別連載(2/3)

12月6日、東証マザーズに上場を果たしたオンコリスバイオファーマ。
浦田泰生社長と、創業を後押ししたNVCC奥原主一が対談。
上場までの舞台裏を語りつくした。

ファーストエスコ創業者
筒見氏とは小学校の学友

奥原「上場おめでとうございます」

浦田「ありがとうございます。おかげさまでここまで来ることができました」

― 奥原はおもむろに名刺を取り出し。

奥原「初めてお会いした時はJT勤務時代でしたね」

JT時代の名刺浦田「お会いしたのが03年、ちょうどそれから10年後の10月31日に上場承認を受けたのですね。運命的なものを感じますね」

浦田「東証の方から上場承認の電話が来た日はオフィスでまんじりともせず待っていたんですが、午前11時に“上場が決定しました。
おめでとうございます”と電話があった。
それから関係者の人に早くそのことをお伝えしたかったけど、東証のホームページに承認のリリースが出るまで口外してはいけなくて。
何度も何度もブラウザの更新ボタンを押して、ようやく3時半リリースが出て、奥原さんに真っ先に電話したんです」

奥原「最初は、ファーストエスコの筒見憲三社長からの紹介でお会いしましたね。
筒見社長は、私の担当で投資していました」

浦田「筒見さんとは同じ犬山北小学校(愛知県)で野球やキャンプをして遊んだ仲。
彼が事業を順調に拡大し、新聞に華々しく取り上げられているのをみて電話しました。
バイオベンチャーを立ち上げようと思っているのだけど資金が集められるかなってね、それですぐに奥原さんを紹介してもらった。
会ってすぐに奥原さんが投資したいと言ってくれたおかげで、よし起業しようと踏ん切りもついたし、その後の資金調達にも弾みがつきました」

“倍返し”の投資術

奥原「当時は平社員でしたから、投資に至るまでは大変でしたよ。
社長に話を持っていくと“君はバイオの知識なんかないだろう、投資した実績もないじゃないか”と相手にしてもらえなかった。
それから必死に勉強して資料をまとめて2か月後に改めて提案すると”君が2か月ぐらいでわかるようではたいした企業のはずがない”

奥原「それじゃあ、どうしたらいいのかと。結局粘りに粘って3000万円だけ投資を許してもらえました。
その後、追加投資をして計1.1億円投資をしました。
でもファンド満期が来てしまい売却をお願いすることになってしまいました。
その後、しばらくしてまた投資する機会があり、その分は無事上場に至った」

浦田「応援してくれていた多くのVCさんには報いることができず本当に申し訳なかったです。
振り返ると最初から最後まで本当に資金繰りに追われる日々でした。
初めて投資を受けた時、奥原さんから”ゴー・パブリック起業公開物語”という本を頂きました。
その本は”死の谷”があるぞ、覚悟しろなんて散々書いてある。
“まさかぁウチは大丈夫だろう”なんて思っていましたけど、まさに3年近く、死の谷を経験しましたね」

浦田社長

単身赴任先で
家族にだまって起業

浦田「当初起業する気なんてさらさらなかったですよ。
でもJTで研究していた抗癌薬の開発がたばこ事業の悪化を理由に中止されてしまった。
それで、一緒に研究していた岡山大の先生の所に会社の都合でこれ以上研究できなくなりました、と謝りに行った。
そしたら先生嬉々として、そりゃちょうどいい、一緒に会社を立ち上げようって。

浦田「先生たちは簡単に言いますがね、子供2人はまだ小学生、家もローンで買ったばかり、とてもJTを飛び出すわけにはいかなかった。
家族にも相談できないままでいました。
しかし、岡山に仕事で行くたび、学会で東京に出てくるたびに教授たちに口説かれ、口説き落とされたような形ですね。
家族には黙って起業してしまった。家族は京都、私は単身赴任で東京にいて、その間に…」

(第三話につづく)

オンコリスバイオファーマ株式会社 上場記念特別連載(1/3)

時価総額300億円(※1)。本日、東証マザーズにオンコリスバイオファーマが上場を果たした。
HIV感染治療薬で大手製薬会社から総額290億円のマイルストン契約を勝ち取ってから3年、堂々たる上場だった。

ただ、その華々しい上場の裏側で浦田泰生社長は、資金繰りに追われる10年間を過ごした。

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毎日カレーで資金切り詰め

「もっぱら週末の日課はカレーを煮ること。一週間分をまとめて煮込んで、毎晩食べる」(浦田社長)

そうまでして資金を切り詰めなくては社員の給与を工面できなかった。

同社はスタートこそ好調だった。設立からほどなくして、VC17社から、およそ5億円を調達。
その後も調達を繰り返し、最終的にVC27社から46億円を調達した。前職JT(日本たばこ産業)で抗エイズ薬の開発に成功した実績と、バイオベンチャーブームに沸く時代の後押しがあった。

そして開発は進み、臨床試験を実施していたフランスから「10日間で97%の血中HIVが消える」という抜群のテスト結果があがってきた。

しかし、ライセンス契約の交渉先からは追加の試験データを要求された。
追加の試験を実施するためには新たな資金も必要だった。

計画がずれれば、バイオベンチャーの資金繰りは途端に悪化する。
想定外の事態にVCとの追加資金調達の交渉は難航した。
そして、みるみるうちに手元の資金は減っていった。

「この薬は間違いなく物になる」(浦田社長)

シーズ(薬の種)から市販の薬品になる確率は約2万分の1という世界。

「HIV感染で苦しむ患者さんの為にも、ここまできて諦めるわけにはいかない」(浦田社長)

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待ちに待った大型契約

逼迫した状況のなか、役員3人、カードローンで100万円、200万円と足りなくなるごとに資金を掻き集めては社員の給料を工面し続けた。

「役員全員報酬をゼロにしても社員への給与だけは遅れないで払おうと決めていました」(浦田社長)

半年近く役員報酬が一円もないこともざらにあった。
飲み会はもっぱらカップ酒。会社近くの自販機前で酒宴をはるのがその頃唯一の楽しみだった。

そして2か月後、世界第12位の製薬メーカー、ブリストル・マイヤーズ・スクイブとの総額290億円におよぶ大型契約が待っていた。

「契約が決まるまでヒヤヒヤでした。契約締結が先延ばしにされれば、その瞬間、会社は潰れる。
 借入はもう限界、口座にその月の給与を払う資金すら残っていなかった」(浦田社長)

米国でオンコリスバイオファーマとの契約是非が決議される役員会は日本時間の未明。
その夜、「よし、結果が出るまで会社で待機しよう」浦田社長は役員に呼び掛けだ。

一旦夕方に帰宅した役員たちが終電で出社し米国からの報せを待った。
待ちくたびれた朝4時、米国で張り付いていた社員から電話が入った。

「社長、通りました、290億円、通りましたよ」

7年間の苦労が報われた瞬間だった。

上場による調達資金で開発を加速

あとは、上場への道を突っ走るだけだった。
3年間の準備を経て2013年10月31日、東証マザーズへの上場が承認された。

同社は今後、上場で調達した60億円を元手にHIV感染治療薬や抗癌剤の開発を次々と推し進める。

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世界のHIV感染者数は3,530万人(※2)、毎年200万人を超える人数が新たに感染しており、現在のところ、一度感染したウイルスを取り除く方法はない。

「これからですよ、見ていてください」

浦田社長は快活に話した。

(第二話につづく)

※1:12月6日公開初日時点の終値3,530円より換算
※2:2012年、国連合同エイズ計画の調査による

株式会社イノーバに投資

2013年11月、日本ベンチャーキャピタル株式会社(NVCC)は株式会社イノーバの第三者割当増資を引受けました。
資金は、主に当社が展開するコンテンツマーケティング支援事業における、プラットフォームシステムの開発に用いられます。

(株式会社イノーバのプレスリリースはこちら

コンテンツ・マーケティングの成果が検索トラフィックを大きく左右

ここ最近、Googleの検索アルゴリズムが進化し、従来のSEOテクニックの効き目が弱まっています。
これまでは主にリンクの数によって検索順位が決まっていましたが、コンテンツの筆者や内容をより重視する傾向が強まっています。

この検索アルゴリズムの変化に対応して登場したのが、コンテンツマーケティングという新しいウェブマーケティング手法です。

コンテンツ・マーケティングの効果を最大化するためには、良いコンテンツを制作することはもちろんですが、そのための技術基盤と運用が重要です。記事のSEO効果を最大限引き出す配信プラットフォーム、継続的に良質なコンテンツを生み出すための運用フローと制作の基盤、などなどさまざまな要素を網羅する必要があります。

その中でも当社はまず最初の難関である「コンテンツの制作」という部分にフォーカスし、独自のライターネットワークを構築しています。

今後は運用や配信を支えるプラットフォームも提供していくことで、大手企業そして中小企業におけるマーケティングを劇的に改善する、新しいサービスを実現していきます。

NVCCとしても今後情報発信を強化

弊社での取り組みはまだはじまったばかりですが、いざ記事を執筆してウェブに掲載しようとして、さまざまな課題に直面しています。

  • 配信に際して、どのプラットフォームを利用するのか(とりあえずWordpress?)
  • 配信に際して、SEO効果を高めるために何をすればいいのか
  • 限られた時間とお金でどのように記事を用意するのか(実験段階のため予算は限りなくゼロ)
  • 制作フローをどう回すのがいいのか(ネタ出し、執筆依頼、レビュー)

記事の執筆は予想以上に大変で、気づけばかなりの時間を割いています。
今後コンテンツ・マーケティングが盛んになっていく中でこういったニーズが各社にうまれ、当社を含めたサービス事業者にビジネス拡大のチャンスが訪れることを期待しています。

当社への支援を通じて同分野に貢献していくと同時に、NVCCとしても今後一層、情報発信を強化して参ります。

新しい課題/仮説へのチャレンジを繰り返し、そのトライアンドエラーの結果を共有していくことで、スタートアップエコシステムへの貢献に繋がればと考えています。